みなさん、こんにちは。
築50年のボロ屋に住んでいるトモカズです。
今回の記事は、「防草シートを綺麗に施工するために知っておきたい予備知識」をまとめました。
専門知識など難しいことは置いておいて、これだけ知っていれば問題ないよという内容になっているはずです。
突然ですが、皆さんが住んでいるご自宅にはお庭がありますでしょうか?
庭をお持ちの方は毎年春から秋にかけて1つの悩みがあるのではないでしょうか?
そう、それは「雑草がものすごく生えてきて、庭のお手入れがめんどくさい!」という悩みです。
庭に緑が増えてきて春を感じるなぁーなんて悠長に構えていたのも束の間、放っておくとぐんぐんと成長し鬱蒼とした雑草のジャングルが完成します。
そして雑草との戦いが秋まで続きます。
「草取りしなきゃ」「草刈りしなきゃ」と、忙しい生活の中で仕事がもう1つ増えてしまいます。
特に田舎の一軒家や、余っている土地を持ってみえる方にはこういう悩みが付いているのではないでしょうか?
私の自宅にも小さな庭があったり、駐車場として借りている土地では雑草が生え放題になるなど、綺麗に保つための戦いが毎年の様に繰り広げられています。
「この例年の苦労を少しでも減らしたい。」
「少しでも草刈り・草取りの手間を減らせる様になんとかしたい。」
という悩みを解決するためにとった1つの手段が「防草シートを敷く」ことです。
正直なところ予備知識がなくても防草シートを敷くことはとても簡単です。
言ってしまえば「草を刈って敷くだけ」ですからね。
私は多少調べてからの作業でしたが、なんとなくの状態でも無事に完了させることが出来ました。
実際に私が防草シートを施工した様子を記事にしたものはこちらになります。
ただ、敷き終わってから「防草シートの種類や素材を知っていればな・・・」と感じることも出てきました。
知らなくても施工はできますが、知っておくと対応できる幅が広がるなと思いました。
そこで、今回の記事で防草シートにまつわる知識をまとめてみることにしました。
1.防草シートの役割
防草シートの役割。
そうですよね?雑草が生えてこない様にすることです。
ではどうして防草シートを敷くと雑草が生えてこなくなるのでしょうか?
答えは「日光を遮っているから」です。
雑草が成長するには日光も必要なので、それを遮ってしまうことによって成長を止めてしまおうという方法です。
<画像はイメージです>
ですので光を遮る力の強い防草シートを使うことがカギとなります。
もし薄っぺらいシートや網目の荒いシートを使ってしまうと十分に日光を遮ることが出来ないので、せっかくシートを敷いたとしてもその下から雑草が成長してきてしまいます。
また、シートの下に日光が届いて雑草が成長し始めると、雑草の種類によってはシートを突き破ってきてしまいます。
特に前述のようなあまり品質の良くない防草シートを利用した場合に突き破ってきてしまうことが多いです。
防草シートを敷く場合には「素材選び(品質)」も大切だということが分かります。
2.防草シートの種類(織り方)と素材による特徴
<防草シートの種類(織り方)>
まずは防草シートが「織ってある」のか、それとも「織っていない=不織布」なのかで2つに分類することができます。
織って作られている防草シートの場合「目の荒さ」が品質として影響してきます。
目が荒いと光を通しやすいですし、その分雑草も成長してしまうので目の隙間から先端の尖った雑草(ササなど)が突き抜けてきます。
防草シートを敷いたとしても、シートの下で雑草が成長してしまう環境になってしまっては、シートの意味がありません。
ですので目が細かく織ってある防草シートを選ぶ必要があります。
もちろんシート自体が薄いものだと光が透過してくるので、光を通してこない程度の厚みがあることが前提です。
不織布で作られている防草シートの場合は折り目が存在していないので目の隙間から雑草が突き破ってくることはありません。
逆にシートの密度が甘いと光をシャットアウトすることが出来ずに、これも雑草を成長させてしまい突き破ってきてしまいます。
不織布は細かい繊維がギュッとなって作られている物ですが、製法の違いや、厚さの違いによって光を通してしまうものもあります。
厚くても光を通してしまうもの、薄くて頑丈なもの、知識として知っていないと「結局どれを買えば正解なの?」と迷うことになります。
(お勧めの防草シートは後述します)
購入した防草シートがしっかり遮光できているかどうかを確認するには、太陽にかざして下から目視で見てみましょう。
光が漏れていれば遮光性は低いです。光が漏れてこないのであれば問題ないでしょう。
うっすらと明るく見えてしまう場合も厚みが足りていないので、十分に光がカットできているとは言えません。
<防草シートの素材による特徴>
防草シートの素材には一般的に、「ポリエチレン」「ポリプロピレン」「ポリエステル」が多く使われています。
ポリエチレンとポリプロピレンは紫外線に弱いので、施工後に紫外線が当たらないように上に人工芝を敷いたり玉砂利で覆うなどして光に当たらないようにする必要があります。
そこまで手間やお金をかけたくない場合剥き出しでも大丈夫です。
ですが、その分耐用年数が短くなることは覚悟しておいてください。
その点ポリエステルは紫外線に強いので、他の素材よりは耐用年数が長いです。
紫外線への耐用だけ比較すると
ポリエステル>ポリプロピレン>ポリエチレン
という順番になります。
またポリプロピレンに紫外線劣化防止剤を混ぜて耐用年数を長くできるように作られているものもありますので、そういった加工がされている素材を選ぶことも1つのポイントです。
ここまでの話だけでまとめると
「高密度の不織布タイプで、素材はポリエステル(または紫外線劣化防止剤入りのポリプロピレン)」が使われているものを購入するのが迷った時の最適解になるでしょう。
ただその分お値段もしっかりとしてきます。
使用感を掴みたいということで「悪くなるのは覚悟の上で試しに使ってみたい」ということなら安い防草シートでOKですが、安いものを長持ちさせたいというのはなかなか難しい話になってきます。
最初からしっかりと施工したいのであれば、素材を考慮した上で長持ちするものを購入された方が得策かと考えます。
3.防草シートを施工するのに適した時期
防草シートは通年を通してどの時期に施工をしても問題はありません。
ただ、私の個人的な意見としましては雑草が成長してこない「冬」に施工をする方が作業がしやすいなと感じています。
春から秋にかけては雑草は著しく成長します。
雑草を除去する範囲(防草シートを施工したい範囲)が広ければ広いほど、時間との戦いです。
1日で雑草を取りきって施工まで持っていければ良いですが、範囲が広いと数日に分けて作業することもあります。
ましてや週末しか作業のできないサラリーマンの場合は、次の作業に一週間空いてしまうなんてこともあるかもしれません。
すると、先日草を取ったところから、もう新しい草が芽を出して・・・ということにもなりかねません。
草を取ったとこから徐々にシートを敷いて・・・と攻めて行くこともできますが、できればシートは一度にバッと敷いてしまいたいですよね?
そうすると雑草が成長してこない冬の方が落ち着いて作業ができるので最適です。
週末に少しずつ雑草を取って下準備をしてから、しっかりと防草シートを敷くことができます。
草自体も枯れているものが多いので除去しやすいです。
4.防草シートを敷く前の下準備
防草シートを敷くにあたり、下準備として押さえておきたいのは次の3つです。
・石取り
・整地
この3つさえ押さえておけば綺麗に防草シートを敷くことができます。
草刈り・草取り
当然ですが防草シートを敷く前にはしっかりと草取りをしておきましょう。
草がある状態でシートを敷いても綺麗に敷くことができません。
取った草もその場に散らすのではなく、まとめてしっかりと処分しましょう。
また、地下茎が伸びてきているようなら、土の中にある根っこも取り除いておきましょう。
ササやドクダミ、スギナなど、地下茎で繋がっている雑草はしつこいです。
気になる場合は除草剤を使用してもよいです。
ご自宅の環境を見て必要なら使ってください。
石取り
小さくて丸っこい石ころなら良いですが、角張っていてゴツゴツした石がある場合は要注意です。
尖っている石が防草シートを傷つけてしまう恐れがあります。
シートの上を歩いたりしているうちに劣化が進み破れてしまうということにもつながります。
目立つ石は丁寧に取り除いておいたほうが無難です。
整地
草も石も綺麗に取り除いたら、最後は整地をしましょう。
どこまで入念にやるかは個人の判断になってしまいますが、ある程度省略してもよいと私自身は思います。
広い面積だと疲れてしまいますし、それほど人目につかない場所なら多少荒さが残っていても恥ずかしくはないと感じます。
ただ、あまりにも凸凹がひどかったり、見栄えを気にする場所であるなら、整地もしっかりと行っておきましょう。
整地を行うメリットは「防草シートを綺麗に敷ける」「見栄えが綺麗になる」「水溜りができない」があります。
特に水溜りに関しては重要で、へこんだ部分に水が溜まるということは水捌けが悪いです。
もしそこの部分に風で飛んできた土が溜まっていたら、水と土が共存しています。
気がつけばシートの上で雑草が生えていたということにつながってしまいます。
水捌けに関しては元々の土壌にも関係してくるので難しいところですが、シートの上で雑草が生えたということにならないためにも、凸凹はない方が好ましいです。
5.防草シートの施工の方法
下準備が終わったらいよいよ防草シートを敷いていきます。
あらかじめ敷きたい面積分の防草シートは購入しておきましょう。
シートの敷き方について
シートはムダのないように端っこから順番に転がして敷いていきましょう。
中途半端な位置から敷き始めると、隙間が出来てしまったりと後々余計な作業が発生する原因になります。
また、シートの表裏に関して注意があるものは、指定の面が表になるように敷きましょう。
特に指示のないものはどちらが表でも大丈夫です。
ただ、転がして敷いた方が楽なので、巻取りの内面が表になるように施工した方が都合が良いです。
シートはすぐにピンで固定せず、一旦仮置きとして全体の様子を確認しながら進めましょう。
・必要範囲がしっかりと覆えているか。
・重なりが必要なら十分に重なっているか。
などのポイントは押さえておきましょう。
シートがカバーする面積から余る場合は10cm程度余裕を持たせてカットするのがコツです。
ピッタリでカットしてしまうと後から調整が効かなくなります。
余った部分は内に折り返しておけば良いです。
施工面積が狭く、買った防草シートが余ってしまった場合は二重に重ねて敷いてしまってもよいです。
遮光性も強度も上がりますので、より草を生えにくくしてくれます。
我が家でもこの方法で防草シートを敷いています。
シートの重ね代について
施工範囲が広く、防草シートを隣り合わせで敷いていく必要がある場合は重ね代が必要です。
防草シート自体に重ね代のラインが印刷されている場合はそれに合わせて重ねていくのが目安です。
何も印刷されていない場合は10cm〜20cm程度を目安に重ねてください。
1cmや2cmの重ね代程度ではすぐにずれてしまったり、隙間から光が入りやすくなったりといいことがありません。
たくさん重ねるのがもったいなく感じるかもしれませんが、ここは惜しんではいけないところです。
シートの留め方について
防草シート専用のピンを使って固定してきます。
ピンの形状は釘のようなタイプのものとU字タイプのものなどがあります。
シートの上からピンをハンマーで打ち付けてシートを固定していきます。
ピンを打つ間隔は、
・シートの周囲や重ね代の部分は50cm間隔で。
・シートの内側は100cm間隔程度で。
が目安となります。
1m幅のシートでしたら特に内側には打たなくても大丈夫です。
ピンを打ち終わったら防草シート専用の接着テープでピンの上をカバーする様に貼っていきます。
ピン穴の隙間からの光を防いだりほつれにくくすることができます。
また、重ね代の重なった部分も接着テープでめくれてこない様に接着しておきましょう。
防草シートのエンド部分がコンクリートになる場合なども隙間から光が差し込まないように接着テープで貼り合わせておいた方が無難です。
こちらの記事で実際に刺しピンに粘着テープを貼っている作業風景を掲載しています。
ピンの購入費を節約したい場合は、見栄えを気にしなければ少し大きめな石で押さえておくだけでもいいです。
石のフチに土が溜まってそこから雑草が生えてこないかとか、石の下に虫が住み着く可能性は注意しなければなりませんが、見栄えを気にしない場所であるのならばやり過ごすこともできます。
環境によって判断ください。
6.防草シートを長持ちさせるためにできること
防草シートが痛む原因は「太陽光による紫外線」と「歩行などによる擦れ」の2つが大きな原因です。
元々紫外線に強い素材ではないため、陽の光に当たりすぎると劣化してボロボロになります。
また、繊維質ですので歩いたりするなどすれば摩耗して劣化していきます。
劣化が進むと、シート下の地面に光が届きやすくなり草が成長し始めます。
成長した草はやがてシートを突き破って出てきてしまうことでしょう。
このようなことにならないために、防草シートを少しでも長持ちさせるためには3つの方法があります。
人工芝を敷く
防草シートの上に人工芝を敷いてシートの劣化を防ぎます。
人工芝は緑色ですし、見た目にも綺麗ですので、お庭の景観を維持するにも一役買ってくれます。
人工芝にもいろいろ種類がありますのでお好みのものが選べます。
ただ、目の荒いジョイントマットのようなタイプは日光を遮っていないのでお勧めできません。
玉砂利を敷く
防草シートの上に玉砂利を敷いてシートの劣化を防ぎます。
シートに光を届かないようにするにはある程度の深さに敷き詰めなければなりませんが、お庭に高級感が生まれます。
また、車庫に玉砂利を敷きたいという場合には、タイヤの切り返しで砂利の厚みが薄れていってしまうので、より厚みをもたせて敷いておく必要があります。
ただし、もし撤去することになった場合は非常にめんどくさいだろうなと感じます。
ウッドチップを敷く
防草シートの上にウッドチップを敷いてシートの劣化を防ぎます。
ウッドチップがお庭にあるとナチュラルテイストのお庭に仕上がってよい雰囲気がです。
途中までウッドチップ、途中から人工芝というようなアレンジも効かせられます。
懸念されるのはウッドチップ自体の耐用年数です。
ウッドチップは「木」ですので、劣化によって粉々になり土へと還ります。
土になってしまうと結局防草シートの上で雑草が育ち始めます。
耐用年数が2~3年程度とのことですので、ウッドチップを使う場合は定期的に入れ替えが必要になってきます。
3つの方法とも「上に何かを敷く」ということになってしまいますが、つまり紫外線から守るためにはシートを保護する必要があるということになります。
上に何も敷きたくない、だけど長く使いたい。
という場合には少し値段は張りますが、最初から良い材質のものを購入して使用するのが最善策となります。
7.もし防草シートが破れたら(修繕方法)
まずは防草シートの状態を定期的にチェックしましょう。
いつも気にかけているのも大変なので「気づいた時に」、とか「季節の変わり目くらいに」程度でいいと思います。
部分的に穴が空いていた場合
防草シートに部分的に穴が空いてしまった場合は、防草シート用の接着テープを貼って穴を閉じましょう。
穴のサイズがテープでは隠れないほど大きいものならば、防草シートを必要サイズにカットしてあてがって穴を閉じましょう。
もし草や石があるのならしっかりと除去してから穴を塞ぎましょう。
全体的にボロボロになってきた場合
防草シートが全体的にボロボロになってきた場合は部分的な修繕では間に合いません。
交換時期だと判断して、全面的に防草シートを敷き直しましょう。
8.お勧め防草シート
お勧めの防草シートを数点ご紹介させてください。
ザバーンは特に有名です。
まとめ
今回は防草シートの施工に関して押さえておきたいポイントをまとめてみました。
基本さえ押さえておけば素人でも手軽にできるのが防草シートの施工です。
狭い部分でも必要なサイズにカットして使うことができますし、広い部分も手軽に敷くことができますので、毎年の雑草との戦いも楽になることは間違い無いでしょう。
ご自宅のお庭が雑草でお悩みでしたら、防草シートを敷いてみることを検討されてみてはいかがでしょうか?