みなさん、こんにちは。
今回の記事でご紹介するのは「空き家の庭のお手入れ」についてです。
私が住んでいる家も築50年超えのボロ屋ですが、もう1件管理している空き家も50年近くになってくるボロ屋です。
他の記事でも触れたことがありますが、その空き家は現在我が家の倉庫として大活躍しています。
物が多すぎて我が家に置いておけない物を、空き家へ持っていって倉庫として利用しています。
そんな倉庫代わりに使っている空き家ですが、庭が付いています。
広い庭ではありませんが、毎年夏になると雑草が鬱蒼と生い茂るので悩みの種となっています。
元々は祖母が草取りなどの管理を行っていましたが、祖母が他界してからは母がそれらの作業を引き継いでいます。
そして母自身も高齢になり、管理がストレスになっていて私も手伝うようになりました。
空き家の庭のお手入れで大変な思いをしているご家庭はうち以外にもたくさんあるかとは思いますが、実際は何にどのように困っているのでしょうか?
対策としてどのようなことを行なっているのでしょうか?
そのあたりを見ていきたいと思います。
空き家の庭を放置していると困ること
空き家の庭のお手入れを放置していると、雑草や庭木が成長し放題となってしまい放置している期間が長いほどきれいな状態に戻すことは大変です。
また、隣接する家に住んでいるご家庭に迷惑をかけることがあり、場合によってはトラブルになってしまうこともあります。
特に、境界に塀などがない場合は注意が必要です。
1.雑草が生い茂る。隣接する住宅へ伸びることもある。
長期間空き家の庭を手入れしていないと雑草が鬱蒼と生い茂ります。
背の低い雑草から、背の高い雑草までさまざまです。
特に地下茎で増えていく雑草はしつこいので、取り去るのが大変になります。
ドクダミも地下茎で増えていく雑草の1つですが、つる性の植物なので家屋を伝って伸びることもあります。
絡まるところがあれば上にも伸びていきますのでやっかいです。
さらに、つるが隣の家に伸びていった場合にはご迷惑をかけてしまうことになるので注意が必要です。
あまりに酷いとトラブルにつながってしまいます。
雑草に花が咲いて種子を付けるタイプの場合も、その種が飛んで隣の家の庭に広がってしまうことがあります。
これも迷惑をかけることになってしまうので、早いうちから芽を摘んでおかなければなりません。
2.成長しすぎた木の枝葉が隣接する住宅へはみ出す
空き家の庭に植木がある場合は、木の成長にも注意しておく必要があります。
手の届く範囲の大きさの木で、定期的に管理ができる場合でしたら剪定をするなどの対策は容易です。
ですが木が成長しすぎてしまった場合、隣の家に枝がはみ出してしまったり、落ち葉を撒き散らしたりなどの影響が出ることがあります。
植木の場所が悪いと、家の壁を傷つけたり、車を傷つけたり、歩行の邪魔になったりと問題が出てきます。
隣の家の方が勝手に枝を切るなどは出来ないため、クレームが入ることになります。
お互いに嫌な気分になってしまわないように、植木の管理は大切です。
3.害虫が発生したり、生き物の棲家になる。
空き家の庭の手入れが行き届かない状態で放置していると、害虫が発生したり生き物の棲家になってしまうことがあります。
鬱蒼としたジメジメするような場所になることで藪蚊が容易に発生しますし、ダンゴムシやヤスデ、その他多くの昆虫が生息します。
ムカデや蛇が住むこともあります。
大きな植木があると、鳥が巣を作ったり、蜂の巣ができてしまうこともあります。
害虫や害獣の棲家になってしまうと、生き物は自由に動き回りますので、隣に住んでいる家の方にも迷惑をかけてしまいます。
4.管理していないことがバレるので、不法投棄や放火の的になることも
庭に雑草が生い茂っていることで、「この家には誰も住んでいないのでは?」と空き家認定されてしまいます。
住人がズボラな生活で、ただ単純に庭のお手入れを怠っているというケースもありますが、空き家独特の生活感の無さが全体から感じられてしまえばアウトです。
誰も住んでいないということがわかります。
管理している人が居ないとわかってしまうと、庭にゴミを不法投棄されることになったり、運が悪いと放火の的にされてしまうこともあります。
空き家の庭がトラブルの元とならないためにできること
空き家の庭を放置することによってトラブルが起きてしまわないように、あらかじめ対策をしておく必要があります。
主に次の2つのことに注意して対策をしておくようにしましょう。
1.雑草が生えてこないようにする
空き家の庭に雑草が生えてこないようにするには一般的な雑草対策を同様に施すしかありません。
こまめに雑草を取る
時間と労力はかかりますが、こまめに雑草を取る方法です。
庭が広い場合は草刈機を使うこともあるでしょう。
主に手作業で、鎌や草取り器を使って除去していきます。
暑い夏場に草取りをすることは心身ともにストレスがかかります。
除草剤を撒く
除草剤を使って草を枯らす方法です。
残しておきたいお花や植木がある場合は使えませんが、一斉に全てを枯らせてしまいたい時は有効です。
薬の効果が効いている間は雑草が生えてくるのを抑制します。
注意点として、お隣の土地と土が繋がっている場合(お隣の花壇や植木が近い場合)、除草剤の影響で枯らしてしまう恐れがあるので使い方、使い所には十分考慮するようにしてください。
防草シートを敷く
雑草を取り除いた上で今後生えてこないように対策をするならば防草シートを敷いてしまうことをお勧めします。
こまめに雑草を取る必要がなりますし、防草シートの耐久性が長いほどその間は雑草が生えてきません。
防草シートの敷き方には適切な方法がありますので、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
個人的な意見ですが、空き家での防草シートの施工ですので、防草シートの上に玉砂利を撒いたり人工芝を敷いたりというようなことは、コスト的にもったいないかなと思います。
確かに防草シートを長持ちさせる上では有効ですが、その空き家をあとどのくらいの間残しておくのかという兼ね合いが問題になってきます。
もし数年後に取り壊したり売却したりを考えている場合には必要最低限の施工で十分です。
2.庭木は剪定するか、切ってしまう。根っこは枯らす。
庭木がまだ小さい場合は、軽めに剪定をするなどして大きく育ち過ぎないようにサイズ感を調整しましょう。
数ヶ月に1度チェックして状態を確認することが望ましいです。
既に庭木が大きく育ってしまっている場合には、まずは隣の家や道路にはみ出している枝がないか確認して、はみ出してしまっているものは全て落としてしまいましょう。
また、管理しやすいサイズに切ることも大切です。
定期的に剪定をすることが難しかったり、木のサイズ的にも手入れが難しく植木そのものを無くしてもいい場合は根本から伐採してしまいましょう。
伐採後は根を枯らす薬を使って、木が再生しないようにしておくことも大切です。
実際に空き家の庭に防草シートを施工してみました
ここからは実際に我が家が管理している空き家の庭に防草シートを施工した様子をご紹介したいと思います。
1.草取り
こちらの写真が我が家が管理している空き家の庭になります。
ちょうど草取りをしている途中の写真です。
赤枠の中が草取りが終わった範囲です。
草取りをしていない範囲はドクダミが縁側の窓のサッシまで伸びてきているのが分かります。
とても見苦しい状態です。
草取りが終わりました。
蚊も飛んでいたので、刺されながらの作業でした。
縁側の下のところに不要な石や瓦礫が並べてありました。
防草シートを敷くにあたり邪魔になるので一旦別の場所に移動させました。
移動後はとてもスッキリした状態になりました(写真赤枠内)。
2.整地
整地をして凸凹した感じを極力無くしました。
完全に平にできたかと問われると砂利などもありなかなか難しくはありましたが、平になるよう努めました。
ここまでで、防草シートを敷くための準備が整いました。
【今回使用する防草シートについて】
今回はイキテクスの防草シートとkatsstの防草シートのW使用で施工しました。
なぜW使用するに至ったかの経緯につきましても順を追って説明していきたいと思います。
まずはこちらです。
使用したことのない防草シートを購入して使い勝手を検証してみようということで購入しました。
「IKITECS 防草シート 130g/m2の 厚手 高耐久性 長期間敷き直し不要 専門誌掲載商品 1×10m2個 濃芝緑色 高透水 防草シート 除草シート 雑草防止シート ぼうそうしーと 防草 シート 庭園 家庭菜園 駐車場 (2個入り)」
2つセットで3780円、1つあたり1890円とお買い得です(2023.07現在)。
日本のメーカーのものです。
刺しピンなどは付属していません。
不織布タイプの防草シートです。
触った感じはややゴワゴワとしていて硬めで、しっかりとしている印象です。
katsstと同じく折った状態で届くので折り目が残りやすいです。
折り方がkatsstとは異なっており、katsstは巻くように折ってありましたがイキテクスは「真ん中で半分折り、もう一回真ん中で半分折り…」というような作業を繰り返して小さく折りたたんであります。
つまり使用するときには一回広げないと必要な長さを切り出すことが困難です。
正直この折り方は使いにくいなと感じました。改善してくれると嬉しいです。
次に光をどのくらい通してくるのか太陽光にかざしてみました。
上の写真で一重、二重と試してみましたが、二重にしてもちょっと明るさが残るなという印象です。
katsstの防草シートの時の二重の状態と比較してもやや明るさを感じます。
ここで私はこのままこの防草シートだけで施工することを不安に感じてしまったのでkatsstの防草シートを追加購入してWで使用することにしました。
これがW使用することにした経緯です。
katsstには刺しピンも付いてくるので施工にはありがたいです。
イキテクスとkatsstの防草シートを重ねて見たときの写真です。
右側が光にかざしたときですが、重なっているところだけ遮光されていることがよく分かります。
寄ってみるとこんな感じです。
このくらいなら大丈夫な気がします。
という感じで、今回は防草シートを併用することで、作業を進めていきたいと思います。
========レビューここまで========
3.防草シート施工
整地が終わった場所へ防草シートを敷いて行きます。
(防草シートの選定は実作業の数日前に行っていました)
まずはkatsstの防草シートから先に敷いていきます。
植木がある部分はハサミでカットして幹だけが出るようにしていきます。
この植木はまだ小さいのでこのまま残して定期的に剪定しつつ様子を見ることにしました。
(抜いている暇が無かったという理由もありますが)
1m幅×10m(長さ)の防草シートをフル尺で使用しました。
それが2本です。
2枚がそれぞれ重なるところも必要でしたが、それも踏まえてちょうど良い感じで敷くことができました。
この上にイキテクスのシートを敷いていきます。
なぜイキテクスのシートを上にしたかというと、単純に色味の問題です。
黒よりも深緑の方が、表面の色としていいかなという個人的な判断です。
ただ、イキテクスの防草シートはツヤのある面とツヤの無い面があって、どちらを使用するか迷った挙句ツヤのある面を上にすることにしました。
写真を見てわかる通り、光の反射の感じが違うと思います。
(今思えばツヤなしの方が落ち着いていてよかったです)
粘着テープで要所、要所に防草シートを貼り付けていきます。
他の記事でも触れていますが、本当は粘着テープは思いきりよく使わないといけないのですが、私はケチって使用しています。(高価なので)
katsstの防草シートを追加購入したおかげで刺しピンが同時に手に入ったので、無駄なく使っていきます。
まずはピンを仮置きして位置決めします。
ピンの位置が決まったらハンマーで叩いてピンを刺していきます。
全てのピンを刺し終わったら、ピン穴から光が入らないように、粘着テープで全てのピンを塞いでいきます。
4.施工完了
これで防草シートの施工が完了しました。
シートの折り目は残っていますが、数日すれば馴染むと思います。
予定していた範囲を全てカバーすることができたので大変満足しています。
最初に移動させていた不要な瓦礫ですが、シート抑えとして再利用することにしました。
ピン刺ししたので流石にここまでする必要もありませんが、瓦礫もまた邪魔なのであえて利用しました。
これで全ての作業が完了しました。
5.その後の様子
施工して1ヶ月後の様子です。
防草シートの縁を粘着テープで留めておかないとこういうことになります。
という一例です。
こうなることは既に知っていましたし、テープをケチっている時点で理解していますので端から生えてきた雑草は手作業で取り除きます。
ですが、草が出てくるのはこういう所だけに限られてきますので、全体としての草取り作業が労力としても、時間としても大幅に軽減されているということは間違いないです。
6.作業時間について
今回の防草シートの施工に使った作業時間としては、草取りや整地を含めて7時間前後でした。
草取りと整地に半分以上の時間を取られましたので、同じような作業をされる方は、面積にもよりますが1日での作業が体力的に難しい場合は「草取りをする日」と「整地をして防草シートを敷く日」など、作業計画を立てて日を分けて取り組むことも視野に入れましょう。
まとめ
今回の記事では空き家の庭の雑草や植木を放置することで起きる問題やその対策について触れてみました。
管理している空き家が近くにある場合はこまめに確認しに行くこともできますが、遠方にある場合は確認に行くことすら大変かと思います。
遠方にある空き家であるほど、雑草や植木の対策をしておくことは大切です。
確認を怠ってトラブルになってしまっては困りごとが増えてしまいます。
トラブルになる前に対策をしておくか、空き家自体を手放すことも視野に入れて計画を立てることが必要です。
<今回使用した防草シートと粘着テープ>