みなさん、こんにちは。
築50年のボロ屋に住んでいるトモカズです。
今回の記事のテーマは「ノラ猫」です。
猫はとても愛くるしく、ペットとしてもとても人気ですよね?
ですが、全ての人が猫が好きかというとそうでもなく、犬派・猫派と派閥があるくらいには分かれていますし、中には猫が大嫌いという方ももちろんみえます。
また、猫が好きでも猫アレルギーという方もおられます。
時には人を癒してくれる猫たちですが、それはペットとして飼育している場合です。
飼うことができないノラ猫たちがもし家に居着いてしまったら、少々大変なことになります。
では一体どんな家にノラ猫が集まってくるのでしょうか?
そしてどのような困りごとが起きるのでしょうか?
順番に見ていきましょう。
あなたも当てはまる?ノラ猫が集まってしまう家はこんな家。
ノラ猫が集まってくる家には特徴があります。
それは「猫にとって居心地がいい場所」になっているということです。
次の4つの項目のどれかに当てはまっている場合は、ノラ猫が集まりやすい家になっていると言えるでしょう。
1.ノラ猫にエサを与えている
猫が好きすぎてノラ猫にエサを与えてしまうケースです。
どちらかというと家主さんが自分から問題を引き寄せてしまっています。
猫にとっては、何もしなくてもエサがもらえるわけですからありがたいことでしょう。
最初は1匹だけこっそり可愛がっていたつもりが、徐々に他のノラ猫も集まってくるようになり、気がついたら大所帯になることもあります。
さらにそれが近所の住民にもバレてしまい人間関係もややこしくなりかねません。
問題が大きくなったころに「なんでこんなことに・・・」と頭を抱えてるところを見かけますが、冷たいようですが「自分で蒔いた種なのでは?」と感じてしまいます。
2.猫に関して無関心であること
ノラ猫が居着いてしまうパターンに、家主が猫に無関心ということも挙げられます。
猫は警戒心の強い生き物なので、身の危険を感じる場所には長居しません。
長居をするということは、安心できる場所だということです。
家主が野良猫に対して無関心であることは、猫は「自分は攻撃されない」という判断をするため、安心してそこで生活するようになります。
また、猫に適切に優しく接してしまう猫好きな家主さんも、猫に「この人は大丈夫」と認定されてしまうため、猫が居着いてしまうようになります。
3.家の周りにガラクタがたくさん置いてあって隠れやすい場所がある
ボロ屋の周りに置いてあるたくさんのガラクタ。
害虫や害獣の絶好の隠れ場所になるということをこれまで他の記事でも伝えてきましたが、猫にとっても例外なくあてはまります。
たくさんガラクタが置いてあるということは、それだけ隠れ場所が多いということを表します。
猫は警戒心が強いということは先ほどお伝えした通りですが、身の危険を感じるとサッと物陰に隠れます。
また、人が入り込めないようなところへ逃げ込みます。
敵から身を隠しやすい(逃げ込みやすい)狭い場所、暗い場所があるということは猫にとってはとても安全なのです。
そしてそういう安心できる場所を“寝床”にします。
4.家にメス猫を飼っている。またはメス猫が居着いている。
家にメス猫を飼っている場合や、メスのノラ猫が居着いている場合はオス猫を引き寄せてしまいます。
避妊手術をしていないメス猫は発情期になるとオス猫を引き寄せる匂いを発します。
その匂いに誘われて多くのオス猫がやってきてしまうという訳です。
もしノラ猫が家に居着いてしまったら、こんな困りごとがおこります。
ノラ猫が家に居着くことで起きてしまう困りごとはどんなことがあるのでしょうか?
厳選して次の5つ例に挙げてみました。
1.ノラ猫が集まってくる
我が家で起きたことを例えに挙げます。
最初は1匹、2匹程度の少ない猫たちでしたが、どこからともなく子連れのノラ猫がやってきてそのまま成長していったり、過ごしやすいのかゴロゴロと寝転がっていたり、数えてみたら10匹以上に膨れ上がっていた時期がありました。
どうにも子育てするには落ち着いた環境だったらしく、子連れ猫が引っ越してくることがよくあります。
うちの両親が猫好きなので、それを放置してしまうので問題が大きくなりました。
一旦は膨れ上がったノラ猫ですが、巣立って行ったり、どこかへ行ってしまったりと、また1、2匹程度に戻っています。
2.じゃれ合ったり喧嘩したり騒がしい
ノラ猫が増えてくるとなかり騒がしいです。
じゃれ合ったり、追いかけっこをして遊んだりしているので、外に置いてある道具やガラクタを倒したり散らかしたりします。
時には「ガタガタガタ!」と何かを落としたりするので、音にびっくりしますし、後片付けをしないといけません。
また、喧嘩もしますので、唸り声やシャーっという威嚇なども非常に騒がしいです。
大きな鳴き声は近所迷惑にもなります。
特に夜の静まり返った時間ですと、より一層喧嘩の声が響き渡ります。
3.屋根に登って走り回る
ボロ屋の家の周りはガラクタで溢れかえっています。
必然的に猫にとっては屋根に登りやすい道がいくつか出来上がっています。
そして我が家の場合は一階の屋根部分はトタン屋根になっていますので、ドタドタドタという足音が響きます。
夜、これから寝ようかなという時間帯や、早朝のまだ太陽が昇るか登らないかの時間帯に屋根の上でバタバタと運動会をされてしまうと、睡眠妨害されてしまい非常にストレスを受けることになります。
「たまにノラ猫がやってきて、屋根の上で日向ぼっこをして、またどこかへ消えていく」という漫画やアニメのイメージのような平和的なものではなく、もっと騒がしい日常が待っています。
4.糞尿の匂いが酷くなる
ノラ猫が生活しやすい環境というのは「トイレのしさすさ」も含まれています。
実際、我が家のノラ猫の寝床となっている場所のすぐ横は庭になっていますし、さらに裏には広い空き地が広がっています。
つまり猫がトイレをするための十分なスペースがあります。
ですが私たち人間にとってはそこは生活空間である場合が多いです。
広い空き地の方で用を足してくれれば良いのですが、完全に生活空間でされてしまうと、どこからともなく糞尿の匂いが漂ってきて非常に不快な思いをすることになります。
場合によってはノラ猫の糞尿の処理をすることになります。
5.ノラ猫の繁殖場になる
これが1番の問題です。
ノラ猫が居着いてしまうと、そこが繁殖場になり、子育ての場になります。
猫の発情期は春と夏にピークを迎えます。
発情するのはメス猫で、オス猫はそれに引き寄せられてやってきます。
カップルが成立すると、ほぼ100%子供ができます。
妊娠期間は2ヶ月ほどで、一度に1〜8匹の子供を産みます。
また、発情期には大きな鳴き声をあげたり、オス同士の喧嘩がはじまったりと、こちらも騒音問題につながります。
そして、子育ても終わり子猫が繁殖能力を伴うようになると、親子、兄妹(姉弟)関係なく交尾をします。
100%子供ができるので、また1〜8(多くは4〜6)匹の子猫が生まれます。
これが繰り返されます。
するともう手に負えない数に膨れ上がってしまいます。
こうなってしまうと可哀想ですが保健所にお願いして引き取ってもらうしかありません。
その先に待っているのは。。。
ノラ猫が地域猫として可愛がられているか、そうでないのか。
ノラ猫のいる街で、地域ぐるみで可愛がられているのか、そうでないのかで対応が変わってくることもあります。
地域ぐるみで可愛がられている場合
その町で住んでみえる方に猫好きが多くて、「猫を守ってあげたい」「地域で見守ってあげたい」という場合にはノラ猫は地域猫として生活しています。
好意的に温かく見守られているので、野良猫にとって快適な街であるはずです。
また、ノラ猫ではありますが、避妊・去勢手術も行いノラ猫がより増えないようにする対策もとられています。
餌やりも無闇に行うのではなく、毎日決まった時間・場所で適切におこないます。
それは誰かの家なのかもしれませんし、公園の片隅かもしれません。
地域の話し合いでそれぞれのルールがあることでしょう。
人も猫も共生できる街も1つのケースとして幸せな街づくりだと思います。
地域猫として認められていない場合
その町に住んでみえる方の多くが猫嫌いで、地域猫として認められていない場合はノラ猫は問題化します。
- 庭に猫の糞尿の匂いがする
- 車に登って爪のキズがつく
- 鳴き声がうるさい
などの問題で住人たちはストレスを抱えています。
そんな中、こっそりと猫にエサをやっている家庭があったらどうでしょう?
周りの住人たちからとても責められる事態になりかねません。
責められたり注意されるだけならまだしも、罵詈雑言を浴びせられたり「あたなが責任を取って!」と、ペットとして飼うことを強制されることもあるでしょう。
エサやりをすることは本来はとても心優しい行為のはずです。
ですが、地域として認められていないことをすると「無責任」に変わってしまいます。
結果としてそれが「責任をもって飼ってください」ということにつながります。
また、無責任な餌やりをしているとノラ猫たちも集まってくるようになります。
集まってくると自然交配がおきます。
そしてノラ猫がまた増えるという悪循環が発生します。
無責任な餌やりにより、裁判や慰謝料請求といった事例もありますので、くれぐれもノラ猫に餌付けをするのは控えるようにしてください。
ノラ猫が居着かないように対策をとりましょう。
ボロ屋の家の周りはノラ猫にとって居心地の良い場合が多いです。
ノラ猫が居着かないようにするためには、その居心地の良さを無くしてあげなければいけません。
家の周りのガラクタを始末する
家の周りにいろいろな物が所狭しと置いてある場合は、少しでも物を減らしてスッキリとさせましょう。
物がたくさんあると、人間も簡単に足を踏み入れられる状態ではありません。
猫はそれを学習し、ガラクタの物陰にサッと逃げ隠れます。同時に安心できる場所になってしまいます。
そして猫にとって出産や子育てにも都合の良い場所になっています。
また、物が積み上がっていると、一階の屋根の上に登るための道筋になっていることもあります。
毎朝毎晩、屋根の上でドタバタと猫たちが運動会をしていてうるさくて眠れない・・・などといった状況にならないように、道筋はしっかりと無くしておきましょう。
猫にとって居心地の悪い場所にする
ノラ猫が居着いてしまう場所は、寝転んでゴロゴロとしていられる場所も多いはずです。
のんびり気持ちよく寝ていることだと思います。
本当は、それ自体は邪魔するべきではありませんし、とても愛くるしいということもよく分かります。
それでもノラ猫が居着いてしまわないように「猫が安心して寝転がれないようにする」ことが求められます。
対策の一つとして「猫よけのトゲトゲシート」を設置してみましょう。
トゲトゲシートの上は歩かれてしまいますが、そこで寝転がることを嫌がるようになります。
(個体差はあります。気にせずに寝てしまう子もちらほらと。)
また、猫の嫌いな匂いのするものを置いておくのも1つの手段です。
ただ、匂い系の忌避剤も猫によっては効いたり効かなかったりと効果に個体差があります。
強力猫まわれ右 粒剤
という猫よけの忌避剤がありますが、雨が降っても水に流されにくく効果が2〜4週間程度持続します。
心を鬼にして野良猫にエサをあげない
「ついつい可愛いからエサをあげてしまった」「エサをあげているうちに情が移ってやめられなくなった」という話もよくあります。
ですが、これは先ほどもお伝えした通り、悪い方向に問題化してしまいますので、心を鬼にしてやめましょう。
一度猫にエサを与え始めるとやめることが難しくなりますし、猫も「ここはエサをくれる家だ」と覚えてしまうので、猫がやってくるようになりますし、増えます。
もし「猫が可愛くて、飼えないけれど居てほしい」という思いが強い場合は、地域猫にできるように近隣への働きかけをしてみましょう。
それができないと、無責任で身勝手な行動をしているということになり近所からの批判の対象になってしまいます。
人も猫も幸せになるにはどういう行動がよいのかじっくりと見つめ直すことが大切です。
もしノラ猫が居着いてしまったら、引き取り先を探しましょう。
もしノラ猫が家に居着いてしまった場合、その猫の保護をまずは考えることになります。
自宅で飼えるかどう考えてみる
まず検討するのは家であなた自身がノラ猫を家猫として迎え入れることができるかどうか?ということです。
猫を家で飼うことは当然ですが責任が伴います。
猫もそれぞれに個性があります。
おとなしい子、やんちゃな子、甘えん坊の子、病気がちな子。
飼ってみないとどんな子か分からないことのほうが多いです。
一旦飼ってみて、やっぱりダメかも・・・と簡単に外へ放つのはあまりにも無責任です。
猫を飼うという責任をしっかりと受け止められるのならば、温かく家猫として迎え入れてあげてください。
友人・知人をあたってみる
次に検討するのは友人・知人・近くの人に猫の貰い手がいないか探すことです。
今ではSNSを使って募集することもできますが、“人となり”が見極めきれません。
こちらもやはり責任を持って飼っていただける方を探さなければなりません。
子猫の方が貰い手がつきやすいという面もあります。
もし家で子猫が生まれてしまったら、友人・知人を介して貰い手を探してみてください。
近隣の保護団体に相談する
友人や知人で貰い手がつかない場合、近隣の猫の保護団体に相談してみるのも1つの手段です。
ただ、保護活動はボランティアで行われているので、依頼するこちら側もいくらか金銭的な支出が必要になってきます。
保護団体によっても細かい部分の決まりごとが違うので一概にはなんとも言えませんが、避妊・去勢費用は依頼者側が負担することになるケースは多いです。
自分の家に住み着くようになったノラ猫が、「大人なのか、それとも子猫も産んでしまっているのか」など、細かな情報をある程度メモをとっておき、近くの保護団体に相談してみましょう。
保護団体ごとで対応したいただける内容も異なりますので、いくつか当たってみてもよいかもしれません。
そうすると、今後の行動方針が決まることがあります。
去勢・避妊手術をする
ノラ猫が家に居着いてしまった場合は可能な範囲で去勢や避妊手術をしましょう。
特にノラ猫に餌やりをしていて、ノラ猫が居着く原因を自分自身で作っている場合です。
「餌やりはやるけれども、なんでノラ猫に去勢や・避妊手術までして私がお金の負担をしなければならないの?」と思われるかもしれませんが、あまりにも自分勝手です。
ノラ猫に関して言えば、去勢や避妊手術後にリリースするという考え方もあります(詳しくは→TNR活動)。
ただし、糞尿の問題が解決するわけではありませんので、結果的には近隣住民の理解は必要になってきます。
保健所・動物愛護センターをあたってみる
お住まいの地域の保健所や動物愛護センターに連絡して相談してみるのも1つの手段です。
正直、保健所で殺処分というのは心苦しいところですが、どうすることもできない場合は連絡してみてください。
ただし、保健所や愛護センターも必ずしも対応してくれるわけではありません。
やはり命を扱うことになるので、軽々しく対応することは難しいようです。
(以前よりも厳しくなっているかもしれません)
※動物愛護法により猫への虐待は犯罪となりますので、絶対にしないようにしましょう。
まとめ
今回は家に住み着くノラ猫についてまとめてみました。
猫は可愛いですしペットとして、家猫として飼うならパートナーとしてとてもよい存在だと思います。
ですが、ノラ猫になってしまうと何かと問題が起きてきてしまうのもまた事実です。
少しでも不幸なノラ猫が増えてしまわないように、私たちひとりひとりが気をつけてしっかりと対策をとって見守っていくことが求められます。
優しい世界が広がっていくことを願っています。