ボロ屋の定義

そもそもボロ屋ってどういう状態のこと?古民家との違いは?

ボロ屋?古民家?

みなさん、こんにちは。
築50年のボロ屋に住んでいるトモカズです。
今回の記事ではボロ屋と古民家の違いについてお話ししていこうと思います。

突然ですが「古民家」っていい響きですよね?
というよりも「良いイメージ」が定着していますよね?

「古民家」と検索して出てくる結果にはオシャレな古民家カフェやお食事処、趣のある料亭や旅館などが上がってきます。
そういったお店や企業のイメージ戦略によって、古民家というワードを聞いただけで「オシャレで綺麗で居心地のよい空間」を思い浮かべられる方が多いのかなと思います。

でも本当のところはどうなのでしょうか?
結論から申しまして、「古民家」も「古い家」も「ボロ屋」も明確な棲み分けの定義はありません
それぞれの定義も人や会社によってまちまちです。
古民家はそもそも古い家なわけですし、家の状態によってはそのどちらもがボロ屋です。
築年数や家の状態によってそれぞれのランクが決まっているようです。

しっかりと手入れされた風情のある古民家>>>(越えられない壁)>>>古い家>>>ボロ屋

と、このような感じで便宜上分かれていると考えられます。
それではもう少し詳しく見ていきましょう。

そもそもボロ屋とは?古い家との違いは?

ボロ屋を語る前に、まずは古い家についてまとめてみました。

法定耐用年数という資産価値を割り出す基準から考えると、木造の場合は築22年が1つの目安となっているようですが、これは資産価値を割り出すためであって、住宅の寿命ではありません。
ただし、2000年に定められた新耐震基準が適応されているかどうかは1つの判断材料です。
ですので、2000年の耐震基準を目安とするならばそこを境として新しいのか古いのかを判断することはできます。

しかしながら、築20年そこそこで「古い家」と言われるほど劣化しているかと問われるとそうではないはずです。
それは地域環境によっても違ってきますが、「古い家」とされるのは多くの場合「築30年〜40年」程度が過ぎた家とされることが多いです。

古い家とボロ屋はゆるやかな境界線がある

築年数だけでみると、築30年〜40年を過ぎた家が「古い家」とされますが、家の痛み具合がどのくらいなのかによって「古い」のか「ボロい」のかが違ってきます。

言葉のニュアンスとして「古いけどそれなりに快適に住める」のと「あちこちガタがきてボロくて住みにくい」のとでは大きな違いが感じ取れるように、そこには隔たりがあります。

具体的に書き出すと以下のようなものが例として挙げられます。

  • 虫が以前より出やすくなった。
  • 雨漏りするようになった。
  • 床がへこむようになった。
  • 水回りの設備環境が古い。壊れたりした。
  • 物が乱雑に溢れていて、家の古さも相まってゴミ屋敷のようだ。

あくまでも数点例に挙げただけですので、これ以外にもたくさんあるかと思います。
それぞれの家の置かれている環境などによっても出てくる問題は違うかと思いますが、家のあちこちに問題が生じストレスと感じることが多く存在しているほど、それは限りなくボロ屋です。

古い家とボロ屋の明確な違いがあるわけではありませんが、そのゆるやかな境界において問題の発生度やストレスを感じる度合いがより強い方がボロ屋であるという認識になります。

ボロ屋や古い家と古民家の違い。そこには越えられない壁がある。

古民家の室内古民家とは、築年数がかなり経過した日本の住宅のことをさします。
ただしこちらも明確な定義が存在しているわけではありません。

築年数で考えると、国が制定する文化財登録制度において「築50年以上」という条件があります。
また、一般社団法人全国古民家再生協会での古民家の定義は「昭和25年の建築基準法の制定時に既に建てられていた「伝統的建造物の住宅」すなわち伝統構法とする。」とあります。

これらを踏まえ、一般的には

  • 築50年以上であること
  • 伝統的な建築工法である「木造軸組工法」で建てられていること。
  • 茅葺き屋根、瓦葺き屋根、太い柱や梁がある、などの日本家屋であること。

が条件となります。

簡単に言えば、ボロ屋や通常の古い家が古民家の条件を越えられるかどうかは「歴史的風情を感じられる外観や内観をしているのかどうか」が1つのポイントになってきます。

ボロ屋と古民家の運命の分かれ道

ボロ屋と古民家の運命の分かれ道は、残酷なことに「建てられたその時」から決まっているといっても過言ではありません。
たとえ50年経っているといえども、古民家のイメージとは程遠い家屋があるのは事実です。

それだけ「古民家」という言葉に付けられた「風情で趣があるもの」というイメージが強いことがうかがえます。
もちろん、古民家といえども手入れを怠ってしまえばボロ屋になってしまいます。
大切に手入れをしたり、リフォームやリノベーションなども行い、当時の趣も残しながら現代とのバランスを保っている家屋もあります。
それが受け継がれてゆく「古民家」になっていきます。

悲しいことに、一般庶民が住んでいる家屋は格式ある家屋には遠く及ばないということです。

私が現在住んでいる自宅も築50年を迎えましたが、外観も内装も風情や趣などなく、ただただ古い家であり、それでいてボロ屋に分類されるものです。
単純に時だけ過ぎてきた建物です。
さすがにこの家を見て「いい感じの古民家ですね」と言われることはないでしょう。

ボロ屋でも住み方を変えていければ快適になる

古民家には遠く及ぶことがないとしても、せめて古い家くらいまでの快適さを保ちたい。
ボロ屋に住んでいる私は思います。

これまでも改善できる箇所は改善しながら暮らしを守ってきました。
それでもどうしても改善することが難しい箇所もあります。
(金銭的な意味からも)

少しでも長く、少しでも快適に過ごせるようにできることからコツコツと。
そのような感じでご自身の暮らしに合わせた改善を行なっていけれたらよいのではないでしょうか。

まとめ

今回の記事ではボロ屋と古民家の違いについて触れてみました。
確実な定義があるということではありませんでしたが、ボロ屋と古民家の間には越えられない壁が存在していました。

ボロ屋とは、築年数が30年以上経っていて、家のあちこちに問題を抱えている家屋のこと。
古民家とは、築年数が50年以上経っていて、風情や趣を感じられなおかつ快適に暮らせる住環境であること。

と、まとめられるのではないでしょうか?

もし「古民家」として維持していけるような、または再生していけるような家屋をお持ちでしたら、それを活かしたリノベーションなどをするととても趣のあるお住まいができるかと思います。
私のようなボロ屋にお住まいの方は(失礼)、せめて困りごとや悩みごとを減らしていけるよう、共に頑張っていきましょう。

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